ご存知のようにチェロにはエンドピンという楽器を支える棒がついてます。
現在は、金属やカーボンなどたくさんの種類のエンドピンが存在します。
"音量が増える" "遠くまで音が通る" 世の中にはいろんな効果のエンドピンが存在します。
ただしエンドピンを使うことのデメリットが共通してあります。
それは楽器の響きが失われてしまうこと。音そのものが潰れて平らに鳴るようになってしまうことです。
エンドピンを使うと音圧が上がったように鳴りますが、
一方、音楽をするための楽器として魅力が失われてしまうようにも聞こえます。
そこで"楽器としての魅力を最大限にひきだせるパーツ作り"を目指しました。
オリジナルソケットセット
楽器の能力を限界まで引き出せ
20世紀を代表するチェリスト ポール・トルトゥリエはバイオリンをチェロのように縦に構えて鳴らしたら、楽器が上手く鳴らないことに気がつきました。
チェロやコントラバスなどの楽器を縦にして弾く楽器は、弓や腕の重みをのせにくい構造になっています。その結果、楽器が鳴りにくく、楽器の実際の音が鳴っていないというジレンマを抱えています。
彼はその経験から、角度がついたトルトゥリエ型のエンドピンを発明しました。
トルトゥリエの他、ロストロポーヴィッチや他にもたくさんのチェリストに今も愛用されています。
今回、トルトゥリエ型のエンドピンを検証して、楽器を可能な限り横にし、エンドピンの角度を垂直に近くなるように設定。そしてエンドピンクリップに対応するようにしました。
このソケットは、楽器がもっている本来の性能をとことん追求しました。
弓を軽く置いて楽に鳴る音、音の飛びを知ったら今までのチェロの音に戻れなくなるでしょう。
エンドピンを垂直方向にしたことで、楽器の重さは地面方向のベクトルにかかるので、構えた時に奏者の胸に楽器が倒れてくる感覚が減り、楽器が軽く感じるようになります。
ソケットセット/66,000円
この製品にはオリジナルソケット
(最新版は掲載された写真とは形状が異なります)、
エンドピンクリップ、伸縮式エンドピン、
固定用ゴム
が含まれます
使い方は簡単。
まずエンドピンに通して、ネジを締めます。
そしてソケット側のねじは緩めてあげます。
わざと、遊びができる状態になります。
それだけ。
そのことにより、エンドピン固有の振動と床から来る振動の干渉を減らし、楽器そのものの振動を邪魔しないようになります。
「そんなこと?」と思うかもしれません。
実はこの”振動の干渉”が楽器の性能を驚くほど低くさせています。
エンドピンを使うことのデメリットに”鳴りの均一化” があります。
コンプレッサーをかけて、音圧をあげた音だと思ってください。
アコースティック楽器としてのチェロの表情の魅力は、ほとんどは消えてしまっています。
ただしエンドピンを使うことの奏法上のメリットもあります。
このクリップはエンドピンを使いながら、”楽器”としての性能を限界まで引き出すことを目的にしています。
「え、嘘っ?」
これを使った人が驚いて言った言葉です。
弓のいろんな使い方に、楽器が反応するようになります。
自分の楽器がこんなに弾きやすくなるなんて思っていなかったようです。
ソケットのネジを締めればいつもの音に戻るので、効果を比較しやすく、いろんな現場に対応しなければいけないプロの環境に対応します。
※ソケットによってはネジを緩めると、演奏中にそのねじが振動する音が発生する場合があります。ネジを外すか、コレットタイプのソケットを使用することをおすすめします。
このクリップはφ8㎜、10㎜のそれぞれのエンドピンに対応したサイズがあります。
INBLOOMのコレットソケットと共に使うことを推奨 (HPへ)
エンドピンクリップ 1個/14,300円
8㎜用、10㎜用いずれかサイズをお選びください。
入荷しました!
エンドピンストッパー
ご自宅の練習室の響きに不満がある方にお薦めするのが、このストッパー。
防音室などの環境下では、音が吸収されすぎて、耳が詰まる、チェロの音がこもるっていると感じる人が多いかと思います。
このストッパーを使えば、チェロの豊かな響きが鳴るようになります。
ストッパー 1個 / 19,900円
ストッパーには大小の金属プレートがつきます。